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2018.08.09
greenz.jpのQちゃん×正太郎くん これからの「しごとをつくるコツ」って何ですか? | 乾杯tonight vol.4(8/2開催)#イベントレポート

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「乾杯tonight?」は東東京での創業やプロジェクトを後押しする「Eastside Goodside(イッサイガッサイ)東東京HUB」主催のトークイベントです。4回目の今回は、「一人ひとりが『ほしい未来』をつくる、持続的な社会」を目指すNPO法人グリーンズと、イッサイガッサイがコラボする「東東京創業スクール」のプレイベントとして、「しごとをつくるコツ」をテーマに特別な乾杯tonight?を開催しました。

【日時】
2018年8月2日(木) 19:00-21:00(開場 18:30)

【会場】
SOOO dramatic!(東京都台東区下谷1-11-15)
http://sooo-dramatic.com/

【ゲスト/ファシリテーター】

河野 奈保子 氏 (NPO法人グリーンズ / greenz. jp スクールマネージャー) 
植原 正太郎 氏 (NPO法人グリーンズ / greenz.jp 事業統括理事)
今村 ひろゆき 氏 (まちづくり会社ドラマチック代表)
杉本 綾弓 氏(株式会社meguri代表取締役)

【タイムテーブル】
18:30-19:00  会場受付
19:00-19:10  イッサイガッサイ説明
19:10-19:45  ゲストの自己紹介と、今日話し合いたいテーマの発表
19:45-20:20  グループでディスカッション
20:30-21:00  交流会

イッサイガッサイについて

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はじめに、今回の企画を主催する「Eastside Goodside(イッサイガッサイ)東東京HUB」について、まちづくり会社ドラマチック代表、今村ひろゆきさんから説明がありました。

「CREATION IN EASTSIDE」を合言葉に創業者をサポートし、新旧入り混じる東東京をワクワクする地域に変えることがミッションのイッサイガッサイ。創業者の想いやモノづくりの現場を取材して広く知らせたり、東東京で起業された先輩方を訪問したり、クリエイター起業塾なども開いています。

熱帯夜の中お待たせしました! 乾杯トゥナーイ!!の掛け声とともに、本編スタートです。

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ゲストの自己紹介と、今日話し合いたいテーマの発表!

まずはゲストの自己紹介とともに、参加者の皆さんと話し合いたいテーマが発表されました。

今村ひろゆきさん

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シェアアトリエ・オフィス・ショップのプロデュース・運営を手掛け、数々のプロジェクトに関わる今村さん。今日の会場となった「SOOO dramatic!」も、イッサイガッサイの中心企業の1つであるメトロ設計と共同運営しており、「ワクワクみつかる、現代の公民館!」のキャッチフレーズ通り、様々な人が交流するユニークな場に育っています。

今村さんは「商業施設を企画するような大きなまちづくりから、人のつながりから生まれる小さなまちづくり」へ移行するため、2010年からサラリーマンと起業の2足のわらじをスタートした経験があります。

「今日は、2足のわらじからの起業リアル体験記をお話ししたいです。カネなし、コネなしをどう乗り切るのか、何から始めるのかなどをオープンに語ります!」

杉本綾弓さん

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3歳の娘さんを育てる杉本さんは、現在4つの法人に参画する経営者でもあります。20以上の職に従事した経験を活かし、代表取締役社長を務める株式会社meguriでは、業務改善と人材育成コンサルティング、創業支援などを行っています。東東京を中心に事業を展開し、地域や人を巻き込んだ企画やイベントなどの「仕掛けづくり」もしている杉本さん。自分にうそをつかず、家族や暮らしを大切に活動中です。

「今日は『自分の好き・得意で起業するコツ』をテーマに、起業してよかったことや苦労、家庭と仕事のバランスは? といったことをお話するとともに、グループ内で対話したいです」

河野奈保子さん

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秋田から日帰りで駆けつけてくれたグリーンズのQちゃんこと河野奈保子さん。2015年から、「グリーンズの学校」の事務局と、企業・行政との協同案件のプロジェクトマネージャーを担当しています。

河野さんが校長を務めるグリーンズの学校は、グリーンズのノウハウを「まなぶ」これからの暮らしを「つくる」これからのしごとを「かんがえる」ことで、思いやアイデアをカタチにする学びの場。大多数に向けてではなく「わたし」や「あの子」が行きたいクラスをつくることを大切にしているそうです。

「今回は、スクールをはじめとした特徴ある場を事業として運営するためにはどうしたらいいか、何からスタートしたらいいか、将来的にどうしたいかなどを話し合いたいです」

植原正太郎さん

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続いて、greenz.jp事業統括理事の植原正太郎さん。2014年10月からNPO法人グリーンズにスタッフとして参画し、WEBマガジン「greenz.jp」の寄付読者制度「greenz people」を担当。2018年4月より事業統括理事に就任しました。現時点で944名の寄付会員が集まり、会員同士でアイデアやスキルを持ち寄ったり、困りごとを相談できる場も設けています。年間1,000万円ほどの寄付金はメディア運営費120本記事の原資になり、greenz.jpが持続的なメディアになる原動力になっています。

「今日は、まっとうなことを事業にするにはどうしたらいいかを、グループのみなさんと考えたいです」

グループディスカッション

続いて、ゲストが各テーブルにつき、参加者からの質問を交えながらのトークタイム。参加者のみなさんからゲストへの質問は多岐にわたり、ゲストもできるだけオープンに、自分の言葉で回答しているのが印象的です。熱を帯びたトークの後は、グループでどんな話が出たかを発表します。

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まずは、今村さんのテーブル。今村さんは、当時勤めていた会社に交渉して徐々に出勤日を減らして、自身の志向する「小さなまちづくり」を並行して行います。それまでの貢献から、会社も今村さんの挑戦を応援してくれました。自分のやりたい事業を進めるには、信頼に基づいた周囲の理解が必要なのだそうです。

今村さんが立ち上げた、街のユニークな隙間空間を間借りできる「MaGaRi」というサービスは、メディアからも注目されました。しかし単発的な収益にとどまり、多数手がけていたプロジェクトは期間が決まっていたことから、安定的な収入にはつながらず苦しい時期もありました。シェアアトリエのプロデュースと運営で月々の収入を安定させたことで、今は人材募集を新たにかけられるほど事業が拡大しています。

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続いて、杉本さんのテーブル。自分のやりたいことをするには、種まきの期間が必要なのだという話が出たそうです。まずは、イベントのサポートをしたりさまざまなコミュニティに出入りして、自分ではない誰かの夢を叶えてあげること。そうすると、自然と自分がしたいことを進めるときにサポートが得られるそうです。「仲間を急につくることはできない」という言葉が真に迫ります。

もう一つ大切なのは「こういうことをしたい」とさまざまな場で伝えておくこと。情報が集まり、夢の実現スピードが一気に上がります。とはいえ、自分の経験や想いから湧き出てくるストーリーがともなわないと実現は難しいそうです。

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河野さんのテーブルでは、大きな模造紙にグループから出た質問に対する答えを書き付けていました。グリーンズの学校がスタートしたのは、2011年6月。東日本大震災を機に、何かしたいことがあったり、悩みがある人の最初の一歩を応援する場、参加者同士が相互に学びと実践できる場として生まれ、7年以上続いてきました。

講座の企画に関しては、かなり具体的な部分までオープンにされていました。「これは私のためのクラスだ」と感じされる告知文の書き方は多くの方が気になったようです。河野さんも、参加者からの質問が本質的なことに驚いた様子。「やりたいこと、好きなことを素直にできる社会にしたい。そんな素直な人を応援したい」というメッセージをいただきました。

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正太郎さんのテーブルでは、つい最近グリーンズのタグラインが「ほしい未来は、つくろう」から「いかしあうつながり」になったこともあり、人と人とのつなぎ方についての話題が盛り上がったそう。

正太郎さんが管轄するgreenz peopleの仲間は、寄付会員というgreenzのサポーターでもあり、同時に誰かの困りごとを解決したり、アイデアを提供する当事者でもあります。greenz peopleの仲間が強みをいかしあうことで、自然とつながりあえるのではという話にうなづく方も多数。正太郎さんからは「仕事のつくり方はとても多様になってきた。個人の能力も掛け合わせると、仕事は無限にあると思うので、もっとみなさんと一緒に仕事について考えてみたい」との感想が寄せられました。

交流会

最後はゲストと参加者同士の交流会。時間を惜しむように、先ほどと同様、話を聴いてみたいゲストの周りに参加者が集まって、さらに話題を深める時間になりました。

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まだまだ話し足りない空気はありましたが、最後に、今回の4名のゲストも講師として立つ『東東京創業スクール』の案内が。

等身大でしごとをつくりたい人。一歩踏み出したい人に向けた「しごとをつくる×自分サイズコース」、地域資源や地域コミュニティを活かしてしごとをつくりたい人、地域の課題を解決したい人におすすめの「しごとをつくる×地域コース」の2コースについて説明がありました。

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「東東京のコミュニティとつながり、暮らしながら、仕事をつくりたい」
「自分の好きをカタチにして、誰かに届けたい」
「等身大を大切に、仕事も家庭も自分でデザインしていきたい」

そんな思いを持つ方に向けた講座ですが、「自分のしごとを、自分の生き方をつくってみたい」と思う方であれば、具体的なプランが決まっていなくても大歓迎だそうです。詳しくは、こちらもご覧ください!

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最後は、SOOO dramatic!の共同運営者、メトロ設計の小林一雄社長から締めのご挨拶。人差し指1本から、最後は5本の指で盛大に拍手する、末広がりの五本締めでめでたく終了しました。

そして、忘れてはいけない記念撮影。今日は、ゲストを真ん中に「どんなにつまらなかったイベントでも楽しそうに見えるポーズ(正太郎さん談)」で撮りました。(いやいや、すごく面白かったんですよ!)。

たくさんのご参加、ありがとうございました!

この記事を書いた人

岡島梓

フリーライター。周囲の人や町の魅力を言葉で誰かに届け、私のあずかり知らないはじまりを作れたらと思います。明日が少し楽しくなるきっかけの時間「旅する図書館」というサロンをさまざまな場所をお借りして開いています。https://www.facebook.com/travelinglibrary.ultreya/