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2017.06.16
ジモコロ柿次郎さん×greenz.jpコウタさんが語る「ライターに必要なこと」とは!?|乾杯tonight? vol.1(6/13開催)#イベントレポート

写真:イッサイガッサイ 乾杯tonight? vol.1

「乾杯tonight?」は東東京での創業やプロジェクトを後押しする「Eastside Goodside(イッサイガッサイ)東東京HUB」主催のトークイベントです。

記念すべき1回目は【株式会社Huuuu代表取締役/どこでも地元メディア「ジモコロ」編集長の徳谷柿次郎さん】、【ウェブマガジン「greenz.jp」副編集長のスズキコウタさん】をお迎えし、「ライターに必要なことって何ですか?」をテーマにお話いただきました。

【日時】
2017年6月13日(火)19:00−21:00(開場18:30)

【会場】
SOOO dramatic!(東京都台東区下谷1-11-15)
http://sooo-dramatic.com/

【ゲスト/ファシリテータ】
徳谷柿次郎 氏 (株式会社Huuu代表取締役/「ジモコロ」編集長)
スズキコウタ 氏 (greenz.jp副編集長/ミュージシャン) 
今村ひろゆき 氏(まちづくり会社ドラマチック代表)

【タイムテーブル】
18:30−19:00 会場受付
19:00−19:10 イッサイガッサイ説明、乾杯
19:00−19:15 アイスブレイク
19:15−19:45 各ゲストの自己紹介
19:45−20:15 ディスカッション
20:15−20:30 感想シェア、Q&A
20:30−21:00 交流会

イッサイガッサイについて

写真:イッサイガッサイ 乾杯tonight? vol.1

はじめに、今回の企画を主催する「Eastside Goodside(イッサイガッサイ)東東京HUB」について。運営企業の代表であるメトロ設計の小林一雄さんから説明がありました。

写真:イッサイガッサイ 乾杯tonight? vol.1

ファシリテーターを務める、まちづくり会社ドラマチック代表の今村ひろゆきさんの進行で、いよいよ本編に入ります。

写真:イッサイガッサイ 乾杯tonight? vol.1

会場には約60人の参加者が集まりました。ライターをやっている人、これからやりたいという人が7〜8割。すでにメディアを運営しているという人も半分近くいて、熱気に包まれていました。

柿次郎さん自己紹介と「ジモコロ」について

写真:イッサイガッサイ 乾杯tonight? vol.1

写真右がジモコロ編集長の徳谷柿次郎さん。左がgreenz.jpの副編集長、スズキコウタさん

ゲストの2人にお話しを伺っていきます。まずはジモコロ編集長の徳谷柿次郎さんから。

写真:イッサイガッサイ 乾杯tonight? vol.1

「ジモコロ」はイーアイデムという求人情報サービスのオウンドメディア。「地元」と「仕事」がテーマです。

例えば、静岡の「たけのこ王」。クワガタとタケノコで稼いでフェラーリを2台買ったという人物です。2年前にジモコロで取材してから、地上波テレビのバラエティに登場するようになりました。こうした地元の面白い人の取材記事から、子供の貧困問題などの社会派記事まで、振れ幅の大きさが持ち味のメディアです。

また柿次郎さんは、最近では、小さな声を届けるウェブマガジン「BAMP」にも取り組んでいます。こちらはローカルと社会課題を掛け合わせたインタビューメディア。ジモコロの枠ではできない、硬派なテイストです。クラウドファンディングのCAMPFIREと、買い物アプリの開発などを手掛けるBASEが共同で運営しています。

コウタさん自己紹介と「greenz.jp」について

写真:イッサイガッサイ 乾杯tonight? vol.1

続いてgreenz.jp副編集長のスズキコウタさん。母体であるNPO法人グリーンズのコアメンバーであり、音楽活動もしているとのこと。

greenz.jpは今年11年目を迎える老舗のメディアです。平均読者数は月間30万人。1日に1〜2本の記事を掲載し、まもなく6000本に達するそうです。欲しい未来をつくれる人を増やすことを目標に、読んで終わりではなく、読者の背中を押して行動に移せるような記事が特徴。扱うテーマは幅広く、「社会課題の百貨店」といったところです。

ディスカッション

写真:イッサイガッサイ 乾杯tonight? vol.1

お2人の自己紹介が終わったところで、ディスカッションに移ります。

最初のテーマは「ライターのやりがい」。2人とも、好きな人に会いに行けたり、好きな土地に行けたりすることをまず挙げました。コウタさんは、「何回も同じ取材先に行くうちに関係が深まり、いつの間にか仲間に入ってたり、取材をきっかけに移住したりするライターさんもいる」と話します。

これからのライターに求められる資質は?という投げ掛けには、「情報を発信するだけでなく、受け取った先をデザインできること」とコウタさん。読者の行動に直結させるところまでイメージして、記事を書くということです。

柿次郎さんは、ライターの条件として、「企画を出せる」「レスポンスが早い」「明るい」、そして「利他的であること」を挙げました。利他的とは言い換えると、思いやりや気遣いがあり、他人のために動ける人間であるということ。速報やデータを扱う記事など、型を覚えれば誰でも書ける記事は、AI(人工知能)の発達で人間が手掛ける必要すらなくなってきます。相手との信頼関係があってはじめて、深く面白い情報が引き出せると説明します。

写真:イッサイガッサイ 乾杯tonight? vol.1

ディスカッションの後は、周辺の参加者同士で感想をシェア。情報発信に興味があったり、メディア運営で悩んだりしている人が多く、共感するところも多かったのではないでしょうか。

写真:イッサイガッサイ 乾杯tonight? vol.1

Q&Aでは、自分もライターや編集をしているという方々から、深い質問が次々と飛び出しました。

例えば、ライターのやる気を持続させるにはどうすれば良いか、という質問。コウタさんは、「編集者の仕事は、ライターが出してきたネタをどれだけ面白がれるか。greenz.jpではライター全員と年1回30分の個人面談を実施して、距離を縮めるようにしている」と答えました。

一方の柿次郎さんは、「どれだけドーパミンを出させるか」と表現します。ライターさんが出してきた企画が当たり、エゴサーチでどんどん反響が出てくるときなど、手応えを感じるもの。こうした成功体験がクセになるそうです。

交流会

写真:イッサイガッサイ 乾杯tonight? vol.1

最後はゲストと参加者同士の交流会。ドリンク片手に、話が弾みます。

写真:イッサイガッサイ 乾杯tonight? vol.1

SOOO dramatic!のご近所さん、「やきとり たけうち」からの出前も好評。

写真:イッサイガッサイ 乾杯tonight? vol.1

たくさんのご参加、ありがとうございました!

 

【お知らせ】

0709writer
イッサイガッサイでは2017年7月9日と23日の2日間、プロのライターとカメラマンを講師に迎え『書き方・撮り方講座』を開講します。「ライターとして独立したい」「ライターとして活動しているがステップアップしたい」「情報発信をしたい」「地域に根ざした活動を目指したい」などの思いを持つ方、お待ちしています。詳しくは下記リンクをご覧ください。
http://peatix.com/event/266072/

この記事を書いた人

樋口 トモユキ

よろず編集業。大都会東京を横断して、東側と西側を行き来しております。人々が集まり営む都市というものに対する飽くなき好奇心を胸に、日々是精進。http://localmedia.info/